敬愛するエーリッヒ・ケストナーの名作「飛ぶ教室」より名前を拝借。Das fliegende Blog 、略して「飛ぶログ(?)」。
成田けいの他愛もない日常をぽつりぽつりと綴ってみます。記事の内容と掲載日時は必ずしも、というかほとんど合致しませんので、ご了承くださいませ。
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昼食休憩地のコムケ湖キャンプ場を出た後は、ひたすら左足一本で自転車をこいでいた。それしか覚えてない。
1本で2本分の仕事をするのだから、左足クンは大変だ。ビンディングじゃないので引き足の時が特に大変。スピードが落ちないように上げた瞬間下げるっ上げた瞬間下げるっ…の繰り返し。こんなに大変ならわざわざ自転車に乗る意味ない、けど乗ってしまってますからね。
次の休憩地点、上湧別町センター「トム」のことは全くと言っていいくらい覚えていない。申し訳ない。そのくらい大変だった、と思って許してほしい。
しかし!しかしなのだ!その次の休憩地点、ファミリー愛ランドYOU(すごいネーミングセンスだ)で奇跡は起きた!
サロマ湖名産ホタテの貝柱の日干しをもらった(どう考えても補給食じゃなくてつまみ…(笑)。ビールが飲みたくなってしまうので食べずにカバンに入れた)。すでに100km以上走っているのに休みたい気持ちには全くなっていなかった。だから、少し休憩しただけで自分のグループの少し後ろのグループに滑り込み一緒に出発した。
ここからがすごい。
出発してすぐに自分の足が軽いことに気づいた。もちろんこいでいるのは左足のみ。右はペダルに乗せているだけ。そのままスイスイと周りを追いて進んでいくではないか。
なんじゃこりゃ!?
とにかく調子がいい。走りたいと体が言っている。その勢いのままにペダルを踏み、一人また一人と追い抜いた。ぐんぐん、というオノマトペがこれほど似合う瞬間は私の人生になかった。左足が「気持ちいいー!」と言っていた。「右足、お前の分まで俺が面倒みっからよ。安心してついてきな!」とも。その言葉に右足がコクリと黙ってうなずいた。ように私には思えた。
後ろに流れ去る景色のスピードもさっきまでとは違って、飛んで消えるように思えた。
あとで思うと、100kmを走ってようやく体があったまって力を発揮できたのではないかと思う。んなアホな、遅すぎやろと思うかもしれないが、実は私はトカゲに負けないくらいの変温動物人間なのである。いかんせん寒さに弱く、自分の力で体温を上げられない。冬の布団では体温が上がらないまま寒さで眠れないので、必ず布団乾燥機で温めてから寝るくらい。しかもさらに靴下履いて。(ちなみに夏にはめっぽう強く、名古屋の夏でも「暑い」と文句を言うことはまずない。もし言ったとすればきっと社交辞令。)今までのライドでもたいてい後半の方が元気がいい、だから当たっているんじゃないかと思う。
アドレナリン放出しながら走って走ってふと気がつくと、私のグループが見えた。
――-追いついた!
続く
1本で2本分の仕事をするのだから、左足クンは大変だ。ビンディングじゃないので引き足の時が特に大変。スピードが落ちないように上げた瞬間下げるっ上げた瞬間下げるっ…の繰り返し。こんなに大変ならわざわざ自転車に乗る意味ない、けど乗ってしまってますからね。
次の休憩地点、上湧別町センター「トム」のことは全くと言っていいくらい覚えていない。申し訳ない。そのくらい大変だった、と思って許してほしい。
しかし!しかしなのだ!その次の休憩地点、ファミリー愛ランドYOU(すごいネーミングセンスだ)で奇跡は起きた!
サロマ湖名産ホタテの貝柱の日干しをもらった(どう考えても補給食じゃなくてつまみ…(笑)。ビールが飲みたくなってしまうので食べずにカバンに入れた)。すでに100km以上走っているのに休みたい気持ちには全くなっていなかった。だから、少し休憩しただけで自分のグループの少し後ろのグループに滑り込み一緒に出発した。
ここからがすごい。
出発してすぐに自分の足が軽いことに気づいた。もちろんこいでいるのは左足のみ。右はペダルに乗せているだけ。そのままスイスイと周りを追いて進んでいくではないか。
なんじゃこりゃ!?
とにかく調子がいい。走りたいと体が言っている。その勢いのままにペダルを踏み、一人また一人と追い抜いた。ぐんぐん、というオノマトペがこれほど似合う瞬間は私の人生になかった。左足が「気持ちいいー!」と言っていた。「右足、お前の分まで俺が面倒みっからよ。安心してついてきな!」とも。その言葉に右足がコクリと黙ってうなずいた。ように私には思えた。
後ろに流れ去る景色のスピードもさっきまでとは違って、飛んで消えるように思えた。
あとで思うと、100kmを走ってようやく体があったまって力を発揮できたのではないかと思う。んなアホな、遅すぎやろと思うかもしれないが、実は私はトカゲに負けないくらいの変温動物人間なのである。いかんせん寒さに弱く、自分の力で体温を上げられない。冬の布団では体温が上がらないまま寒さで眠れないので、必ず布団乾燥機で温めてから寝るくらい。しかもさらに靴下履いて。(ちなみに夏にはめっぽう強く、名古屋の夏でも「暑い」と文句を言うことはまずない。もし言ったとすればきっと社交辞令。)今までのライドでもたいてい後半の方が元気がいい、だから当たっているんじゃないかと思う。
アドレナリン放出しながら走って走ってふと気がつくと、私のグループが見えた。
――-追いついた!
続く
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